トウブ放送局

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ボボボーボ・ボーボボの戦闘描写を真面目に考える

ボボボーボ・ボーボボという漫画をご存じだろうか?

あまりにもインパクトのあるネーミングに、一般周知率もなかなかに高いと思われるこの漫画である。ここ最近だとポプテピピックの話をするときに引き合いに出されることが多い。銀魂ポプテピピックパロディやメタネタをほぼ使わないで並び称されるこの漫画ははっきり言って異常であるあのクオリティのギャグを週刊連載でこなしていたのもイカれてるし、よしんば週刊連載じゃなかったとしてもあのクオリティはおかしい。アニメがやってた頃は毎週げらげら笑っていた。

 

さて、本題に入ろう

最近巷ではポプテピピック考察班なるタグが流行っている。あのシュールを体現してるようなアニメに真っ向から挑む姿勢には脱帽するほかない。私も考察をしようと試みたが、ボブネミミッミのことを本気で考えようとすると頭が拒絶反応を起こす

しかしせっかくだから、誰も思いつかないような考察をしてみたい。そう考えながらボーボボを読み返していたら、ちょっとひらめいた。

 

ボーボボにおける戦闘は行き当たりばったりのように見えて、実は明確な戦闘哲学があり、強さの基準があるのではないかと気が付いたのである。

 

順を追って説明しよう。

ボーボボにおける強さの基準は二つある。戦闘能力とハジケである。

戦闘能力は言わずもがな、ハジケに関しては序盤、首領パッチが「触れたものがハジケているかによって大きさが変わる鳥」に触れた際、ボーボボがそのあまりのサイズに驚くという描写が存在するため、少なくとも何かしらの指標になることは確かである。

では、このハジケとはいったい何なのか?考えるためにボーボボにおけるハジケてるキャラとはじけてないキャラを比較しよう。

 

まずハジケてるキャラ、ボーボボ陣営の大半がこれに該当する。

先述の描写を見るに、ハジケ度数は首領パッチ>>>ボーボボらしい。

インタビューによるとハジケリストとは「バカ」の別名だそうだ。主人公がバカと称されるアニメは多々あるし、名作も多いがまさかボーボボもその系譜とは

他にもライスとか、シゲキXとか、魚雷ガールなどもはじけている。

要するに作品中でギャグ描写があればそいつははじけているということでいいらしい。

 

では、はじけてないキャラクターとはじけてるキャラクターの違いは何か。

オーバーやハレクラニなど、ギャグ描写がなくとも強いやつはいるので、これができなければ強いというわけでもない。

だが、ある種の共通項は存在する。

というのはボーボボという作品において、はじけているキャラは戦闘中にギャグ補正によって生き残ることが多い。

例えば首領パッチやところてんのすけは作中でやたら死ぬが、知らないうちに生き返ってるし、ボーボボは致命的な攻撃を受けたとき、一度ギャグ描写で攻撃を食らった後、次のコマで傷つき膝をついていることが多い。

一度ギャグの中で攻撃を食らったのち、まともに攻撃を受けたように話が進んでいく。

これを見るに、この作品におけるハジケとは、メタ的なギャグ描写を利用する技術なのではないか。

 

こち亀ドラゴンボールがコラボしたとき、両さんフリーザの攻撃のすべてを受けたにもかかわらず次のコマではピンピンしていたり、虚空からロケットランチャーを取り出してフリーザを撃墜したりしていた。

ボーボボの戦闘法則もこのギャグマンガに限りなく近い。その場のテンションでどんなに深刻なダメージでも無効化し、どんなに荒唐無稽な攻撃でも通す技術がハジケであり、その技術を体得したものがハジケリストなのであると考えれば、ボーボボの戦闘描写は全て腑に落ちる。

明らかに死ぬような攻撃を受けても大丈夫なのはハジケの技術を持って攻撃を受け流しているから

首領パッチがネギで敵と互角に渡り合えるのは、ハジケの技術を持っているから

ギャグで流してもダメージを受けているのは、ボーボボのハジケをもってしても攻撃を流しきれない強敵であるという描写であり、作中で「ボケ殺し」と称される魚雷ガールが強敵と呼ばれているのは、「ハジケに対するメタ技」であるツッコミが行えるからである。

そしてこの技術は、荒唐無稽であればあるほど破壊力が増す。

、作中登場する数ある真拳の中で最もハジケとの相性がいいのがボーボボの鼻毛真拳である。ボーボボは真拳とハジケを組み合わせて敵と戦う。ジャンルがバトルギャグであるこの漫画の主人公にふさわしいステータスである。

 

これを踏まえて本編を読み返すと、例えば道中の何もないところでボーボボたちが繰り広げるギャグ描写はいわば他のバトル漫画における修行シーンであり、ビュティのツッコミは相手のハジケを崩してボーボボのペースにもっていくためのサポートテクニックであると考えることができる。

融合形態は融合形態である時点で荒唐無稽のため強くなり、まともなキャラクターほどギャグ描写についていけずに敗北する。ハジケリスト同志の戦いでは、戦闘力よりも相手に自分の世界をいかに押し付けられるかが勝負の分かれ目になる。

 

このように、ボーボボは一貫した戦闘理念を持って書かれた作品と言える。

 

・・・言える・・・のか・・・?

まあとにかく、皆さん久しぶりにボーボボ読み返してみませんか?という記事でした。