トウブ放送局

ちゅーけんと言います。ただただ思いついたことを書いていきます

お布団VS俺

本格的に寒くなってきた。朝起きると寒すぎて布団から出られない。運動不足で免疫が弱っているのか、最近は朝起きるたびに風邪をこじらせたようなコンディションで、大変よろしくない。運動不足解消に、寝そべっているときには足を床から離す腹筋をするようにはしているが、結局のところ寝そべっているため効果はたかが知れてるらしい。

ジムにでも行こうかな・・・

 

さて、今日は冬場のお布団の話

冬場のお布団は強敵である。良く知られているのが起床時に離脱を阻む要塞と化すことだが、こいつの脅威はその終盤力だけではない。寝ようと思って布団に入る序盤、温かく眠ろうとする中盤、朝起きるときの終盤、この三つの合わせ技こそが布団の持ち味であり、終盤だけを語るものはお布団の本当の強みをわかっていない。

 

まずヤツは、こちらが寝ようと思ったときに温かく出迎えてくれることはない。「戦いの前になれ合いなど不要」とでも言いたげなジャブから、就寝しようとする私とそれを阻む布団との試合が始まるわけである。

序盤のお布団は冷たさで相手の侵入を防ぐ戦法を取る。これを打ち破る戦法としては湯たんぽなどが良く知られているが、持っていないものには安定したダメージが与えられる一手だ。同じく序盤の圧倒的煩わしさで敵を退ける風呂と比べると弱いが、この序盤の行動が中盤終盤に効いてくる。お布団はテクニカルタイプのプレイヤーなのだ。

 

どうにか温かいフィールド作り、お互い膠着状態になる中盤。

お布団はここで戦術の幅広さを見せてくる。先ほどまで自らの戦法の要であった寒さを早々に捨て、熱をこもらせる方向にシフトする。この状況に合わせた鮮やかなプレイングがお布団選手の持ち味。序盤で掛布団に海苔巻き上に絡まるような戦法を組むと、この見事な転身に華麗に狩られてしまう。

ここでお布団を相手にするプレイヤーは、二者択一を迫られる。すなわちお布団の中に外気を入れるか否かである。しかしこれは、ジワジワ体力を削られるか一撃のダメージに耐えるかの二択でしかない。ここで直前に冷気でダメージを与えていたことが生きる。一度冷気のダメージを与えることで、体を外気にさらす決断を鈍らせる。

しかし限界はやってくる。限界まで暑さに耐え冷静な思考を失ったプレイヤーは、布団を思い切り剥いでしまうのだ。これがどれほどの悪手かはご存知の通り。そしてあまりの寒さにまた再び布団をかぶる。この過程でお布団は再び序盤と同じ冷たさを手に入れる。その的確なタクティクスはもはやNPCの範疇を超えている。人入りを疑うレベルである。

 

そして終盤、温度の調整に成功しお布団を完封すると、逆にお布団は一切の動きを止める。素人はここで「お布団打ち取ったり!」と油断してしまうが、ここがお布団の恐ろしさ。

朝起きたとき、お布団は動きを見せず、相手側が作り出した適温をキープしてくるのだ。そして序盤中盤と外気に対する恐怖を植え付けられてプレイヤーは、朝起きるという勝利プロセスに踏み出すことができなくなる。

序盤中盤の揺さぶりで作られた相手にとっての適温。それすらも利用してくる末恐ろしきお布団。

 

これがお布団の必勝メカニズムである。

長期戦の終盤に強さを発揮するプレイヤーだが、それは序盤中盤の揺さぶりの上手さにも起因しているのだ。

 

相手の強みを知ることで、こちらも戦術を生み出すことができる。

だが未だ布団に勝ち切ることができる戦術は見つからない。勝利プロセスをつぶしてくる終盤のヤツは本当に強い。

今日もお布団は戦場で私を待っている。いつかあいつに完勝するその日まで、私はお布団に挑み続ける。